第1期 COLLABORATION
既存の展示に対しての脱形式が目的とされる「2-305!! ムサビ助手展」の3期に分けて行われる導入期間として、第1期は「COLLABORATION」をテーマに掲げています。
第1期では、8名の作家による3つのグループ展に、キュレーターとして森啓輔、会場設計に前崎紀人、またパフォーマンスとして山田毅が参加しています。しかし、これは単なる「協力」や「共同」としての参加という意味に留まりません。ホワイトキューブとしての既存の展示空間への誠実性が提示されつつも、その機能が再検証されるために、時には美術館主義への背理としてCOLLABORATIONがなされることにこそ、初めてその意味を持ち得るといえます。
外と内が反転された特殊な展示空間内で、展示テーマがもつ固有の意味作用によって作品と鑑賞者の間で生成される関係性、その鑑賞体験を私たちは「FUSION」と名付けます。既存の鑑賞体験とは異なる、作品を見ることのもう一つの可能性として第1期で提示される「FUSION」は、美術とデザインの諸領域を横断する第2期「CHAOS」へと引き継がれていき、さらに新たな鑑賞体験をもたらしてくれることでしょう。