5つの質問>森啓輔助手

芸術文化学科研究室
 森啓輔助手

5つの質問に対する5つの回答

あなたは何を作っていますか?(どんな研究をしていますか?)

主に日本における60-70年代の美術を研究しながら、そこで得た知見をもとに現代の同世代の作家と協同して、展示企画を行っています。特にここ数年は彫刻について再検討し、概念的な更新の可能性について模索していきたいと考えています。そもそも、私の専門領域は日本近現代美術、美術批評なので、他の参加者の方々のように作品を制作していません。ですのであえてあげるとするなら、歴史的な通時性と同時代的な共時性という、作品をめぐる関係性を作っているように思います。

なぜ今回の作品を制作しましたか?(なぜこの研究をしようと考えましたか?)

私は今回シンポジウムを企画し、他学科の助手や学内外の美術関係者とともに現代における美術の状況について討論を行います。個人的には、同時代の作家の思考に対する純粋な関心がありますが、一方ではそういった作家たちやシンポジウムにきてくださった聴衆の方々と現代の美術に関わる問題や場を共有し、一緒に考えていくことはとても重要であると思っています。

今回の作品のおすすめ、こだわり、一番大切な部分、はどこですか?

シンポジウムのなかでなされる議論の問題設定を抽象化せず、絶えず現実に即しながら解決策を模索することです。

あなたが影響をうけた作家(人物、もの、場所なんでもいいかと)はだれですか?又その理由を教えてください。

私は固有のアイデンティティは存在しない、つまりまわりの人物、もの、場所によって「私」は形成されていると考えているため、多くの事物の干渉を受けています。ただし共感を得られるか疑問ですが、「車の運転」は今の私の思考方法に強い影響を与えているように感じます。

他の助手に一つ質問するとしたら、だれにどんなことを聞いてみたいですか?

油絵学科研究室:清野晃代助手に質問
光に関する質問です。過去の作家たちがみていた光と今現在、清野さんがみている光との差異について、感覚的にでも何か感じていらっしゃることはありますか。また、もし差異があるとするならば、絵画という表現の過程において影響があったりするのでしょうか。