5つの質問>朴志勲助手

視覚伝達デザイン研究室
朴志勲助手

5つの質問に対する5つの回答

あなたは何を作っていますか?(どんな研究をしていますか?)

私は「文字」の研究をやっている人間です。一応、グラフィックデザインの系列なので、良いタイポグラフィを目標とした方向性探しが前提になっています。 最近は特に近代の東アジア(漢字文化圏)における文字使いを楽しく観察していますが、今年はあまり時間がなく、少し範囲を狭くしました。近代式印刷術が日本を経由し、朝鮮にまで辿り着く経路を観察してみました。歴史の短いハングルのタイポグラフィにとっては滑走路探しのようなものです。

なぜ今回の作品を制作しましたか?(なぜこの研究をしようと考えましたか?)

近代の東アジアでは急進的な開花政策で、西洋の文物だけでなく、新しい社会の思想を広げる活動が要求されたのですが、 このような社会啓蒙のために選ばれた道具と言えば、ヨーロッパからの新式印刷術だと思います。タイポグラフィを研究する人間として、 社会が文字使いに与えた影響、関係性を正しく知る必要があると思いました。特に近代における日本社会には、私が生まれた所で使われているハングル研究に必要なカギがたくさん隠れていると思います。日本にいるからこそ出来る贅沢な勉強です。

今回の作品のおすすめ、こだわり、一番大切な部分、はどこですか?

関係性です。デザインって関係性から生まれると信じています。近代の東アジアという場所and時間のなかで現れた様々な○○が現在に関係していると思います。 まだ、自分の目的であるタイポグラフィまでは述べませんが、単なる流行や美的概念の前に、環境を作る道具として文字の使い方に変化が生ずるという点がとても興味深いです。今回は出来るだけ、書体のことについて分析しようとしてみました。

あなたが影響をうけた作家(人物、もの、場所なんでもいいかと)はだれですか?又その理由を教えてください。

50代のようなお答えになっちゃいますが。 最近、趣味を聞かれたら、「料理」と答えます。けど、実は料理なんてできません。ただ、食文化の書籍、ドキュメンタリなどを見ることがハリウッド映画の鑑賞より楽しいです。料理って、まるで鏡みたく、デザインにそっくりだなーと思います。古臭い比喩ですみません。 お皿一枚の上に歴史、地理、気候、思想、宗教、、、命、死、争い、流行、愛情、などなど...環境のすべてが生々しく映されていて、デザインより正直で、少し先輩って感じですね。

他の助手に一つ質問するとしたら、だれにどんなことを聞いてみたいですか?

ごめんなさい。他の助手さんたちがどんな研究をなさっているのかよく分からなくて…。